
変形性膝関節症(ひざの軟骨がすり減って痛みや変形が生じる病気)は、適切なウォーキングを続けることで症状の改善が期待できます。しかし歩き方を誤ると、膝への負担が増してかえって悪化することも。この記事では「どれくらい歩けばいい?」「水中ウォーキングは効果的?」「膝に水が溜まっている時はどうする?」といった疑問に、医学的根拠をもとに丁寧にお答えします。
Contents
変形性膝関節症とウォーキングの関係
ウォーキングはなぜ有効なのか
変形性膝関節症は、主に年齢とともに膝の軟骨(なんこつ)がすり減ることで発症します。軟骨がすり減ると骨どうしが直接こすれ合い、炎症(えんしょう)が起きて痛みや腫れが生じます。
運動不足になると太もも前面の筋肉(大腿四頭筋:だいたいしとうきん)が弱くなり、膝関節への衝撃をうまく吸収できなくなります。その結果、症状がさらに悪化するという悪循環に陥ります。
ウォーキングは、膝周辺の筋肉を強化しながら、軟骨に必要な栄養素(関節液)を循環させる効果があります。医学的な研究でも、適切なウォーキングが変形性膝関節症の痛みを軽減することが証明されています。
ウォーキングで期待できる効果
- 膝を支える筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎ)の強化
- 関節液の循環促進による軟骨への栄養補給
- 体重コントロールによる膝への負担軽減
- 血流改善・むくみ・冷え性の緩和
- 骨密度(こつみつど)の維持・向上
- 精神的なストレス発散・睡眠の質向上
- 心肺機能の向上・生活習慣病の予防
体重が1kg増えると、歩行時に膝にかかる負荷は約3〜4kg増えるといわれています。ウォーキングによる体重管理は、膝の痛みの改善に直結します。
変形性膝関節症の歩き方の特徴と問題点
変形性膝関節症の人が陥りやすい歩き方
変形性膝関節症になると、痛みをかばうために無意識に歩き方が変わります。これが二次的な問題(腰痛・股関節痛など)を引き起こすことがあります。
よく見られる特徴的な歩き方:
- 左右に揺れるような歩き方(トレンデレンブルグ歩行):痛む側の膝への荷重を避けようとして体を傾ける
- 足を引きずる歩き方:膝の曲げ伸ばしが痛いため、足を地面から十分に上げられない
- 小刻みな歩き方:歩幅を小さくして膝への衝撃を減らそうとする
- 外股(がにまた)歩き:O脚(おーきゃく)が進行すると自然に外を向いて歩くようになる
- 膝が伸びない歩き方:膝に水(関節液)が溜まっている場合、完全に伸ばせなくなる
変形性膝関節症の人の正しい歩き方
痛みをかばった歩き方は一時的には楽に感じますが、長期的には膝以外の関節への負担が増え、全身のバランスを崩す原因になります。
変形性膝関節症の方が意識すべき正しい歩き方のポイントを以下にまとめます。
- あごを軽く引き、目線は15〜20m先を見る
- 背筋を伸ばし、猫背にならない
- お腹(腹筋)を軽く引き締め、体幹を安定させる
- かかとから着地し、つま先で蹴り出す(ローリング着地)
- 歩幅は「痛みを感じない範囲」で普段よりこぶし1つ分広くとる
- 腕を軽く曲げて前後に振り、リズムを取る
- 膝はつま先と同じ方向に向ける(内向き・外向き禁止)
歩き方の詳細は変形性膝関節症における正しい歩き方もあわせてご参照ください。

どれくらい歩けばいい?時間・距離・頻度の目安
1日の推奨歩数
「どれくらい歩けばいいの?」という疑問は、変形性膝関節症の方から最もよく寄せられます。答えは症状の程度によって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。
変形性膝関節症の方には、1日5,000〜7,000歩を目標にすることが推奨されています。健康な方の目標(6,000〜9,000歩)より少し控えめに設定するのがポイントです。
厚生労働省が発表したデータによると、男女年齢別の平均歩数は以下のとおりです。

参照元:厚生労働省
1回のウォーキング時間の目安
- 初めてウォーキングを始める方・痛みが強い方:1回10〜15分、1日1〜2回から開始
- 症状が軽い方・慣れてきた方:1回20〜30分、週3〜5回
- 痛みがほぼない方・維持期:1回30分以上、週5回程度
大切なのは「毎日続けること」。1回30分を週2回よりも、1回15分を週5回のほうが、筋肉への刺激が分散されて膝への負担が少なく、継続しやすいです。
ウォーキングのペースと強度
「ゆっくり長く」か「速く短く」、どちらが良いかという疑問もよくあります。
変形性膝関節症の方には「少し速め(会話が弾む程度)」のペースがおすすめです。目安は以下のとおりです。
- ゆっくり歩き(時速3km以下):負荷が低すぎて筋力強化に不十分なことも
- 普通〜やや速め歩き(時速4〜5km):筋力強化と有酸素運動のバランスがよい
- 速歩き(時速6km以上):膝への衝撃が大きくなるため注意が必要
ウォーキングは始めてから約15〜20分で体脂肪が燃焼し始めます。体重管理を目的とする場合は、20分以上継続することを意識しましょう。
痛みの段階別ウォーキングガイド
軽度(歩き始めに痛むが、動くと楽になる)
歩き始めの最初の数分間だけ痛みがあり、その後は楽になるケースは軽度のサインです。この段階では積極的にウォーキングを取り入れることができます。
推奨プログラム:
- ウォーキング前に5分間のストレッチ(膝周辺の柔軟性を高める)
- 1回20〜30分、週4〜5回のウォーキング
- 歩きやすい平坦な場所を選ぶ(坂道・段差は膝への負担が増す)
- サポーターやインソールを活用して膝を安定させる
インソールについては変形性膝関節症に効果的なインソール選びもご参照ください。
中度(歩いている最中も痛みが続く)
歩行中も痛みが続く場合は、無理に歩き続けることは避けてください。ただし、まったく動かないと筋力低下が進み、症状が悪化します。
推奨プログラム:
- 1回10〜15分の短時間ウォーキングを1日2〜3回に分ける
- 杖(つえ)やウォーキングポールを使って膝への荷重を分散させる
- 平坦で柔らかい地面(土・芝生)を選ぶ(コンクリートは衝撃が大きい)
- 痛みが強い日は休み、翌日に様子を見る
- 水中ウォーキングへの切り替えも検討する(後述)
「痛みが5→7に上がるようなら即中止」が基本のルールです。ウォーキング後の痛みが翌朝まで続く場合は、強度を下げるサインです。
重度(安静時にも痛む・ほとんど歩けない)
安静にしていても痛みがある、または1〜2分歩くだけで強い痛みが出る場合は、通常のウォーキングは避けてください。
この段階でできること:
- 椅子に座ったまま行う膝の曲げ伸ばし運動(関節可動域の維持)
- プールの浅い場所での水中歩行(膝まで水があれば体重の70%がカット)
- 医師・理学療法士の指導のもとでのリハビリ
- 専門医への受診・治療の検討
ウォーキングで膝を痛めないための注意点
ウォーキング前後のケアが重要
準備運動(ウォームアップ)なしに歩き始めると、硬くなった筋肉や関節に急な負荷がかかり、炎症を悪化させることがあります。
ウォーキング前(5〜10分):
- 太ももの前後の筋肉をゆっくりストレッチ
- 足首を回す・アキレス腱を伸ばす
- 膝を軽く曲げ伸ばしして関節を温める
ウォーキング後(5〜10分):
- ストレッチで筋肉の疲労を和らげる
- 痛みや熱感があれば15〜20分アイシング
- 水分補給を忘れずに
靴選びは症状管理に直結する
変形性膝関節症の方にとって靴選びは非常に重要です。底の薄い靴・ハイヒール・スリッポンは膝への衝撃を増大させます。
変形性膝関節症の方に適した靴の条件:クッション性が高いソール・かかとがしっかり固定されるデザイン・横幅にゆとりがある・0.5〜1cm程度の低いヒールがある
歩く場所・環境の選び方
- おすすめ:公園・河川敷・土の道・芝生(衝撃吸収が高い)
- 避けたい場所:急な坂道・階段の多い道・砂利道・濡れた路面
- 天候:寒い日は関節が硬くなりやすいため、室内で十分ウォームアップを行う
ウォーキングを行う時間帯
健康維持を目的とする場合は、体温が最も高くなる夕方(15〜17時)がウォーキングの効果が高いです。脂肪燃焼を目的とする場合は、朝食前の空腹時が有効です。
朝のウォーキングに注意点があります。人は一晩に約500mlの汗をかいており、起床直後は血液が濃くなっています。
- 起床後すぐにコップ1杯の水を飲む
- 起床から1時間以上経ってからウォーキングを始める
- 特に冬は念入りにウォームアップを行う

水中ウォーキングの効果と正しい方法
なぜ水中ウォーキングが膝に優しいのか
陸上を歩くとき、膝には体重の約1.5〜2倍の負荷がかかります。ランニングでは体重の3〜5倍にも達します。水中では水の浮力(ふりょく)が体を支えてくれるため、膝への負担を大幅に減らすことができます。
水深別の体重軽減効果:
- 膝まで水に入った場合:体重の約30%をカット
- 腰まで水に入った場合:体重の約50%をカット
- 胸まで水に入った場合:体重の約70%をカット
体重60kgの方が胸まで水に入ると、膝にかかる実質的な体重は約18kgになります。これは変形性膝関節症の方が運動を続けやすい環境を提供します。
水中ウォーキングのカロリー消費
体重60kgの方が1時間水中ウォーキングをした場合のカロリー消費は約350kcal。同じ方が膝に優しいペースで陸上を1時間歩いた場合の消費カロリー(約160kcal)の2倍以上です。
膝への負担が少ないにもかかわらず、水の抵抗によって全身の筋肉を効率よく使えるため、体重管理にも有効です。
水中ウォーキングの基本的な歩き方5種類
歩幅の広い歩行(レンジウォーキング)
- 肩が水中に沈むくらいに歩幅を広くとる
- 両腕は大きく前後に振る
- 股関節周りのストレッチ効果・下半身全体の筋力強化に有効
膝を上げての歩行(マーチング)
- 膝をできるだけ高く上げるよう意識して歩く
- 足を着地する際はしっかり沈み込む
- 股関節の可動域維持・腸腰筋(ちょうようきん)の強化に効果的
膝を広げた歩行(ニーアップウォーク)
- 足を前に踏み出す際、後ろに残った足を横に90度持ち上げ、前方へ弧を描くように踏み出す
- 腰を捻ることでウエストのシェイプアップ効果にも期待できる
横歩き歩行(サイドウォーク)
- 進行方向に足を開いて体を水中に沈め、横向きに歩く
- 内転筋(ないてんきん:ももの内側)・股関節外転筋の強化に効果的
- 腕をしっかり振れば上半身の筋力強化も期待できる
蹴り出しながら歩行(キックウォーク)
- 足を蹴り出す意識をもって歩く
- ふくらはぎ・お尻(大殿筋:だいでんきん)の筋力強化に効果的
水中ウォーキングの実践ポイント
- 水温:30〜35℃の温水プールが最適。冷水プールは関節が固まりやすいため注意
- 時間:最初は10〜15分から始め、慣れたら20〜30分に延ばす
- 頻度:週2〜3回が目安。水の抵抗で陸上より疲労しやすいため毎日は避ける
- 水中ウォーキングシューズ:素足よりも水中シューズを履くとグリップが効いて安全
水中ウォーキングで膝が悪化するケースと注意点
水中ウォーキングが逆効果になる場面
水中ウォーキングは一般的に膝に優しい運動ですが、以下の状況では悪化するリスクがあります。
水中ウォーキングを避けるべき状況:
- 膝の急性炎症期(関節が赤く腫れて熱を持っている時):温水プールは炎症を悪化させる可能性がある
- 手術直後・創傷がある時:感染リスクがある
- プールの入退水で階段を使う場合:濡れた階段は滑りやすく膝への衝撃も大きい。手すりを必ず使う
- 冷水プール:関節が冷えて動きが悪くなり、着地時の衝撃を吸収しにくくなる
水中ウォーキング後に痛みが増した場合の対処
水中ウォーキング後に膝の痛みが増した場合は、以下を確認してください。
- 歩行時間が長すぎなかったか(最初は10分以内を目安に)
- プールの水温が低すぎなかったか
- プールサイドの歩行・階段の昇降が負担になっていないか
- 準備運動・整理運動を省略していないか
痛みが2〜3日以上続く場合は、医師に相談することをおすすめします。
膝に水が溜まっている時のウォーキング
「膝の水」とは何か
膝に水が溜まると言いますが、正確には「関節液(かんせつえき)」が過剰に分泌されている状態です。膝の軟骨が傷つくと炎症反応が起き、関節を包む袋(関節包:かんせつほう)が過剰な関節液を産生します。
膝に水が溜まっている時はウォーキングしても良いか
結論として、炎症が落ち着いており、日常生活レベルの動作に痛みが少ない場合は、短時間の軽い歩行は可能です。ただし以下の条件がある場合は控えてください。
以下に当てはまる場合はウォーキングを中止し、医師に相談してください:
- 膝が熱を持ってパンパンに張っている
- 膝を曲げると強い痛みが走る
- 安静時にも痛みがある
- 水を抜いた直後(1〜2日は安静が原則)
膝に水が溜まる原因と対処
- ウォーキング後に膝の腫れ・熱感が出た場合は、その日はアイシング(15〜20分)をして安静にする
- 連日ウォーキングをしていて水が増えてきた場合は、頻度を週3回程度に減らす
- 繰り返し水が溜まる場合は、ヒアルロン酸注射などの保存的治療(ほぞんてきちりょう)の適応を専門医に確認する
注射治療については変形性膝関節症の注射治療(ヒアルロン酸・ステロイド)の効果と違いもご覧ください。
O脚・X脚がある場合のウォーキング
O脚(おーきゃく)の方は特に注意が必要
変形性膝関節症の方の多くはO脚を伴います。O脚では膝の内側(内側コンパートメント)に荷重が集中するため、内側の軟骨がより速くすり減ります。
O脚の方がウォーキングをする際は:
- 外側にウェッジ(くさび)が入ったインソールを使用すると、内側への荷重を軽減できる
- つま先をやや外側に向けた歩き方はO脚を悪化させるため注意
- 膝がつま先の方向と一致するよう意識して歩く
O脚と変形性膝関節症の関係についてはO脚と変形性膝関節症の関係と改善方法もご参照ください。
ウォーキングと併用すると効果的な運動
筋力トレーニングとの組み合わせ
ウォーキングだけでなく、以下の筋力トレーニングを組み合わせることで、膝の安定性がさらに向上します。
おすすめの筋力トレーニング(自宅で可能):
- レッグレイズ(仰向けで足を上げる運動):太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える
- ヒップアブダクション(横向きで足を上げる):股関節外転筋(こかんせつがいてんきん)を強化し、膝の安定性を高める
- カーフレイズ(かかと上げ):ふくらはぎの筋力を高め、歩行時の膝への衝撃を吸収しやすくする
ストレッチの重要性
筋肉の柔軟性が低下すると、歩行時に膝へ余分な負荷がかかります。特に以下のストレッチが変形性膝関節症の方に効果的です。
- ハムストリングス(もも裏)のストレッチ:椅子に座り、片足を前に伸ばしてゆっくり前屈
- 腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)のストレッチ:横になって上の足を後ろに引き、床まで落とす
- 大腿四頭筋(もも前)のストレッチ:立位で片足を後ろに引いてかかとをお尻に近づける
変形性膝関節症の予防・改善に関する詳しい情報は変形性膝関節症を予防するための生活習慣もご覧ください。
ウォーキングを続けても改善しない場合
ウォーキングだけでは限界があるケース
ウォーキングは変形性膝関節症の症状改善に有効ですが、以下の状況では保存的な運動療法だけでは不十分な場合があります。
- 3〜6ヶ月間ウォーキング・運動療法を続けても痛みが改善しない
- ウォーキング中の痛みが日常生活に支障を来たすレベルである
- 軟骨の損傷が進行しており、レントゲンで骨同士が接触している
- 関節の変形が著しく、靭帯(じんたい)の損傷を伴っている
次のステップ:保存的治療の選択肢
ウォーキングなどの運動療法と並行して検討できる治療法として、以下があります。
- ヒアルロン酸注射:関節内の潤滑を補い、痛みを和らげる
- NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬:ひすてろいどせいしょうえんちんつうやく):炎症を抑えて痛みを管理する
- 漢方薬・サプリメント:グルコサミン・コンドロイチンなどが補助的に使われることがある
変形性膝関節症の薬については変形性膝関節症に使われる薬の種類と特徴もご覧ください。
再生医療という選択肢
「手術は受けたくない」「もっと積極的に軟骨を修復したい」という方に注目されているのが再生医療です。
当院(関節再生クリニック)では、患者さまご自身の細胞を活用した再生医療を提供しています。細胞治療で重要なのは、細胞の年齢ではなく、培養・加工の技術です。大切なのは「何歳の細胞か」ではなく、「どのように培養されたか」です。
ウォーキングで改善が見られない場合、あるいはより根本的な治療を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 変形性膝関節症でも毎日ウォーキングしていいですか?
A. 症状が軽度で、ウォーキング後に翌日まで痛みが残らない場合は毎日でも問題ありません。ただし、重度の症状がある場合や痛みが長引く場合は、週3〜4回にして身体の回復時間を確保してください。
Q. 何歩歩けば効果がありますか?
A. 変形性膝関節症の方には1日5,000〜7,000歩が目安です。いきなり1万歩を目指す必要はありません。まず現在の歩数から1日500歩増やすことから始めてみましょう。
Q. 膝が痛い時でもウォーキングしたほうがいいですか?
A. 「安静にしすぎ」も「無理に歩きすぎ」も、どちらも症状を悪化させます。痛みのレベルが10段階で4以下であれば軽めのウォーキングは有益です。7以上の場合は休息し、3日以上続く場合は医師に相談してください。
Q. 水中ウォーキングと陸上ウォーキング、どちらがおすすめですか?
A. 痛みが強い方・体重が重めの方には水中ウォーキングがおすすめです。膝への負担が少なく、カロリー消費も高いためです。ただしプールに通う手間があるため、継続しやすい方を選ぶことが最優先です。
Q. ウォーキングで膝の軟骨は再生しますか?
A. ウォーキング単体で失われた軟骨を再生させることは難しいです。ただし、適切なウォーキングにより軟骨への栄養補給が促進され、変性(へんせい)の進行を遅らせることは医学的に支持されています。より積極的な軟骨再生を目指す場合は再生医療をご検討ください。
Q. ウォーキング後に膝が腫れます。続けていいですか?
A. ウォーキング後に膝が腫れる・熱を持つ場合は、強度が高すぎるサインです。歩く時間を半分に減らし、アイシングを行いましょう。腫れが繰り返すようであれば医師への相談をおすすめします。
Q. 変形性膝関節症にポールウォーキング(ノルディックウォーキング)は有効ですか?
A. 有効です。専用のポールを使うことで上半身にも荷重が分散され、膝への負担を20〜30%軽減できるとされています。特に中度〜重度の方や、バランス感覚に不安のある方におすすめです。
まとめ:変形性膝関節症のウォーキングで大切な5つのポイント
- 痛みの程度に合わせて歩く時間・距離を調整する(軽度:20〜30分、中度:10〜15分×複数回、重度:水中歩行)
- 1日5,000〜7,000歩を目安に、無理せず継続する
- 正しいフォームを意識する(かかと着地・膝とつま先の方向を揃える・体幹を安定させる)
- 水中ウォーキングは膝に水が溜まりやすい方・体重が気になる方に特におすすめ
- 3〜6ヶ月試して改善がない場合は、医師・専門家への相談を検討する
変形性膝関節症は「動かさずにいる」ことで筋力が衰え、かえって悪化しやすい病気です。ご自身のペースで、焦らず少しずつ歩く習慣をつけることが、長期的な膝の健康につながります。
詳しくは変形性膝関節症でのウォーキングについて、また変形性膝関節症の全体的な概要については変形性膝関節症の基本情報のページもあわせてご確認ください。
No.0022
監修:院長 坂本貞範





